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『ソースネクスト「特打」マーケティング』

ソースネクスト 「特打」マーケティング
『ソースネクスト「特打」マーケティング』
平林千春・著
ダイヤモンド社

この本が近所の本屋で面差しになっていたのには驚いた。
ソースネクストのビジネスが普通の本屋で売られるほど一般化したということか。

目のつけどころは悪くないのだが、
残念ながら著者がパソコンにも、ソフトウェアにもまったく詳しくないようで、
ソースネクストから聞いた話をそのまま書いているという感じ。
“コモディティ化戦略”に対する考えについては
松田社長があちこちで語っているから今さら目新しい話でもない。

たとえば、著者は“自動インストール機能”を
「初心者ユーザーの視点に立ったすばらしい機能」だと絶賛するのだが、
それだけでソースネクストが売れた訳ではないだろう。
“自動インストール”や“スリムパッケージ”だけでソフトが売れれば苦労はしない。

1980円という値段は確かにインパクトがあるが、
それまで9800円とか4800円で売っていたソフトを1980円に値下げする一方で
「フリーソフトみたいなソフトをパッケージにして売っている」という批判だってある。
自社ではなく、他社で開発しているソフトが多くを占めており、訴訟になったこともあった。
インストールしたとたんに不具合が多発してネットで散々叩かれたソフトだってあった。
こういう批判にきちんと答えてくれないと、ソースネクスト本の意味がない。

ソースネクストのすごいところは、とにかく実際にソフトを売っているという点だ。
パソコンのハードウェアだって伸び悩んでいる現在、
ソフトウェアの売り上げなんてたかがしれている。
今でも売れているのはセキュリティーソフトだけで、ウィンドウズ95時代は
山のようにあったソフト会社も多くは市場から撤退してしまった。
そんななかで、なぜソースネクストがちゃんとソフトを売っているのか。
本の中では、3名しかいない営業が芸能人並みのスケジュールで
販売店舗を増やしていったと書かれているが、
店を回ったり什器を作るだけで店舗が増える訳はない。
そこらへんの秘密をぜひ解き明かしてほしかった。

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