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『クローズド・ノート』

クローズド・ノート
『クローズド・ノート』
雫井脩介・著
角川書店

人気のある作家さんらしく本屋でも新刊コーナーに平積みされている。
しかし、正直なところ、いまひとつ。
前の住人が置き忘れたノートという設定は悪くないのだが、
ノートに書かれた伊吹先生の青春が薄っぺらく
主人公のように共感したり、感動できない。
著者は小学校の教師という職業をよくわかっていなかったんじゃないかと思ったら、
あとがきを読むとそんなことはなく、むしろこの小説を書くきっかけだったらしい。
だとしたら、そのきっかけに対する美しい思い出が、
伊吹先生の青春もただ綺麗ごとにしてしまったのではと邪推する。

主人公の女子大生と伊吹先生の物語が上手にクロスしないのももったいない。
また、主人公、香恵がキャラクターとして弱いので、ラブストーリーとしてもピンとこない。

ストーリーの流れとしてはそれほど重要ではないのだが、
香恵がアルバイト先の文房具店で万年筆を売る場面があり、
スーベレーンとかトレドとかカランダッシュとかカレンとかが続々出てくる。
ここがこの小説のいちばんおもしろい部分で、
『独身王子に聞け!』に出てきたパイロットのキャップレスといい
ちょっと万年筆が欲しくなった。
ちなみに、香恵が愛用しているのはデルタのドルチェヴィータ・ミニという設定。

※この話をミーコさんにしたら、神保町の金ペン堂というお店を教えてくれた。
このお店の万年筆はすべて調整済みなので、試し書き不要らしいが、
やっぱり試し書きはしたいよね、というのが私たちの一致した意見。
(『クローズド・ノート』では、試し書きがきっかけで、香恵はある青年と出会うので
やっぱり試し書きは必要なのだ。)

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