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『メソポタミヤの殺人』

『メソポタミヤの殺人』
MURDER IN MESOPOTAMIA
アガサ・クリスティー・著
高橋豊・訳
ハヤカワ文庫

1936年のポアロもの。
クリスティーは“殺人事件”よりも“人間模様”を描きたかったんだろうな
と思うのだが、そういう意味でこれはポアロもののなかでも名作。

殺人事件時のアリバイではなく、「殺されたレイドナー夫人はどんな女性でしたか」
と聞いて回る捜査方法がいかにもポアロらしい。
犯人は早い段階で予想がつくが、
レイドナー夫人という魅力的な女性をめぐる人間模様が最後まで飽きさせない。

助演女優賞は、まちがいなくレザラン看護婦だが、
ルイズ・レイドナーは影の主役。
クリスティーと考古学者マローワンが知り合うきっかけとなった
発掘隊を指揮していたウーリー卿の夫人、キャサリンが彼女のモデルだとか。
しかし、クリスティー作品って女性に厳しいよね。
男性は殺人者であってもわりと同情すべき人として書かれていたりするのに。

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