『ロボットの天才』
自称ロボットクリエイター、高橋智隆によるロボット本。
というより“俺様”本?
『ロボットの天才』というタイトル、表紙に自分とロボットの写真というのも
そうとうだが、冒頭カラーにもポーズをつけた著者の写真が何枚か……。
(くーさんは「きっとナル男なんだよ」と言っていたが)
著者は「ブログのように楽しく読んでもらえる文章をこころがけた」と書いているが、
その俺様文章が非常に読むのが辛い。
彼のやることなすこと、すべてすばらしい成功を収めているように見えるが、
正直なところ私は彼の作ったロボットをほとんど知らなかった。
唯一知っていたのは『鉄人28号』。
特許技術“SHIN‐Walk”によって、従来のロボットのようにヒザを曲げずに
歩けるというのがポイントなのだが、『鉄人28号』のガチャーンガチャーンという
歩き方なら、確かにヒザは曲げない方が様になるが、
ロボットがヒザを曲げて中腰で歩くのはそんなにいけないことか?
私はASIMOが歩く姿を生で見たとき、ものすごく感動した。
歩き始める瞬間にちょっとヒザを曲げる姿はむしろ人間味があると思うのだが。
ASIMOやAIBOに始まるロボットブームは、ROBODEX、愛・地球博で頂点を迎えた。
著者はそれを参加者の側から見てきたのだから、
そこらへんをもっと書いてほしかったところ。
テムザックの『援竜』やココロの『アクトロイド』、
『鉄人28号』を売っているヴイストンなどは私も知ってる。
ここらへんの人々も仕事の関係者として登場するのだが、
ロボット業界って狭いんだなーとも思う。
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