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『2ちゃんねるで学ぶ著作権』

2ちゃんねるで学ぶ著作権
『2ちゃんねるで学ぶ著作権』
牧野和夫、西村博之・著
アスキー

牧野弁護士と2ちゃんねるの管理人ひろゆきの対談集。
「キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!」は著作物か?
モナーや、のまねこ、電車男は?
2ちゃんねるにニュースサイトからニュースをコピペした場合、
これは引用になる?
などなど、2ちゃんねるをめぐる具体的な話題について
著作権とは何か、誰のものかを語る。

元々牧野氏はネット関係の法律について何冊も本を書いている人で、
その語り方も「ネットにおいて~すると法律違反となります」
といった○か×かという紋切り型ではなく、
「この場合、著作権の侵害になるかもしれませんが、
書き込みに思想があると判断されれば、主張として認められる可能性があります」
とか「著作権としては問題ありませんが、道徳的に認められないのでは」
といった感じで、非常に具体的かつ実用的な答えをしてくれる。

対する、ひろゆきも「問題が起こるたびに勉強しましたからね」
というだけあって、著作権についてちゃんとした知識をもっている。
元々、頭のいい人らしく、牧野氏の言葉に対して、
「だったらこの場合、オイラが許可をだせばOKですね」
といった調子で、一を聞いて三も四も理解できる回転の早さには感心する。

優秀な2人の対談はそれだけで十分おもしろいが、
読み進むうちに著作権とは何かということが漠然と理解できる。
それと同時に、ネットの状況に法律がおいついていないことも多く、
まだまだケースバイケースなのだということ、
法律というものが一枚岩ではなく、民法や刑法、過去の判例など、
どの法律をあてはめるかによって
○にも×にもなりうるということがわかってくる。

著者の2人が優秀なので、司会役の編集が狂言回しのようで
バカっぽく見えてしまうが、これは意識的なのかもしれない。
ただ長々と対談をしたからといって、この本ができるわけもなく、
事前にすごい準備をしているか、
あるいは対談後にすごい編集作業をしていると思われる。
2ちゃんねるの使い方を紹介したコラムは余計で、
掲載している画面には首をかしげるものもあるが、
ネット関係の法律本としては群を抜いて良書。


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