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『あんぱんはなぜ売れ続けるのか』

あんぱんはなぜ売れ続けるのか
『あんぱんはなぜ売れ続けるのか』
井上昭正・著
清流出版

木村屋の桜あんぱん、金鳥の蚊取り線香、キューピーマヨネーズ、
カゴメ、ゼブラ、田崎真珠、イトーキ、
長年に渡って存続してきた7社をマーケティング戦略から語る。

最近のタイトルの二番煎じぶりはいかがなものかと思うのだが、
(『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』、
『潰れないのはさおだけ屋だけじゃなかった』、
『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』、
『千円札は拾うな。』、『客は集めるな!』、『通勤電車で寝てはいけない!』、
『人は見た目が9割』、『女は見た目が10割』……)
これがマーケティングってことですか?

7社に共通する(と著者が言っている)のは
儲けではなく、お客様の幸福や社会的貢献をめざしたところ。
キューピーの創始者中島董一郎は言う。
「まず心がけなければならないのは、道義を重んずること。
つまり目先の損得ではなく、何が本当か、正しいかということを
判断の基準にすることです。世の中は存外公平なものであり、
もし公平でない結果が出たとすれば、道義を重んずることに問題があったか、
創意工夫に欠けていたからだと反省してみてください。
そうすれば必ず、公平な結果が出てくるはずです。」
儲かるかどうかではなく、正しいかどうか、社会に貢献できるかどうか
を基準にしている、というのは、ベンチャーの社長なんかもよく言っているが
私からすると「本当かなー」という感じ。

成功している企業の成功譚なので、基本的に綺麗ごと。
過去には失敗だってしてるだろうが、そういう話は出てこない。

マーケティングについても、
木村屋は“プレスティジアス戦略(高級イメージ路線)”
をとっているというのだが、消費者感覚ではピンとこない。
「金鳥が広告キャラクターに超一流の美空ひばりを起用したのも重要で、
三流の歌手を選んでいたら、商品も三流に降格してしまう、
一流の商品をめざすなら、すべて一流の人やモノと組むことが必要」
というマーケティング戦略も、いかにも広告屋がいいそうな感じで、
じゃあ、一流って何よという気がしてしまう。

キューピーの新聞広告戦略についても
大きな企業がやるからOKなのであって、
今どきそんなマスな広告で成功できる企業は限られているのでは。

木村屋の銀座本店で売られている、あんぱんは、
同じビルの7階のパン工場で作られているとか、
ホチキスを発明したのは、機関銃の発明者でもある、
ベンジャミン・バークリー・ホチキスさんだとか、
イトーキ創業の祭に、渋沢栄一が「伊藤喜商店」の看板を
贈ってるとか、ちっちゃなエピソードはおもしろかった。
(渋沢栄一については興味があるので、ちゃんと調べてみたい。)

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