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『洒落男な時代』

洒落男(しゃれお)な時代
『洒落男な時代』
川島蓉子・著
PHP研究所

1960年以降のファッションの変遷を追い、
男性のビジネスウェアを検証する、という本。

元々のねらいは、最近クローズアップされている
40代から50代の中年層(いわゆるLEONなオヤジたち)の
ファッション論だったと思うのだが、
結果的にはファッション史をふりかえっただけになってしまい、
男性のビジネスウェア(っていう言葉があるんですね)
の変遷はあまり見えてこない。
ファッション史としてはなかなかおもしろいが、
やはり女性が流行を先導してきたんだなという印象が強い。

各世代ごとに当時の流行を追っているのだが、
「どの年代も、10代後半から20代前半に、どんな流行を経験したかが、
その後、30代になっても、40代になっても、割合、大きな影響を及ぼしている」
という指摘には納得。
私の世代は、学生時代は渋カジ、OLになってからはミラノベーシックあたりが
流行だったのだが、結局、それが自分のファッションの中心になっている気がする。

しかし、自分が一番綺麗だったときのファッションのまま、
時が止まっちゃってる人もいるので(石原真理子とか)、
時にはいろいろ取り入れて行きたいのだ。
でも、今年の80年代テイストってどうよ。
ロングセーターにベルト、スキニージーンズにレッグウォーマーって
カーリーヘアだったら『恋人たちの予感』のメグ・ライアンか
『セント・エルモス・ファイアー』のデミ・ムーアだ。
記憶にある時代の流行がリバイバルするのってイヤだな~。

あと、「自分のステイタスを顕示してモテたい男性、
高収入でステイタスのある男性と結婚して
優雅なマダム生活を送りたい女性、その願望がファッションに現れている点で、
バブル景気下と現在は共通している」という指摘もなるほど。

著者が言うには「新しいファッション市場が生まれるには、
ブランド=商品、売り場、情報、大雑把に言うと三つの要素が求められる」
そうなので、基本的に本書に出てくるファッション史はこの3つの変遷を追っている。
以下、大まかに抜粋。

●キネマ世代(1936~1945年生まれ)
●団塊世代(1946~1951年生まれ)
アイビールック
1951年 ヴァンヂァケット創業
1958年 JUN創立
1964年 平凡出版(現マガジンハウス)より『平凡パンチ』創刊
1968年 新宿伊勢丹「男の新館」オープン
1968年 ピーコック革命
1970年 レナウン「ダーバン」発売
1973年 省エネルック

●DC洗礼世代(1952年~1958年生まれ)
1970年 『an an』創刊
1971年 『non・no』創刊
1072年 『ぴあ』創刊
1973年 「パレフランス」オープン
1973年 「渋谷パルコ」オープン
1975年 「パルコパート2」オープン
1976年 『POPEYE』創刊
1976年 「ビームス」オープン
1978年 「東急ハンズ」オープン
1978年 「ラフォーレ原宿」オープン
1979年 「渋谷109」オープン

●ハナコ世代(1959年~1964年生まれ)
1975年 『JJ』創刊
ハマトラ、ニュートラ
プレッピー・ファッション
1975年 「アフタヌーンティー」
1980年 ライフスタイルブランド「イクシーズ」
1980年 『Brutus』創刊
1982年 『MR.ハイファッション』創刊
DCブランド
デザイナーズブランド
 川久保玲「コム・デ・ギャルソン」、山本耀司「ワイズ」、山本寛斎「カンサイ」、
 松本光弘「ニコル」、菊池武夫と稲葉賀恵「ビギ」、大川ひとみ「ミルク」
キャラクターブランド「コムサデモード」、「フランドル」、「スクープ」
1986年 『MEN'S NON-NO』、『FINEBOYS』、『JJボーイズ』創刊
インポートブランド「シャネル」、「エルメス」
イタリアン・インポート・ブランド
「ジョルジオ・アルマーニ」、「ジャンニ・ベルサーチ」、「ジャンフランコ・フェレ」

●バブル崩壊
ディフュージョン・ブランド(ブランドコンセプトを守りながら、
価格をリーズナブルにしたカジュアルラインのサブブランド)
「カルバン・クライン」→「CK」、「ドルチェ&ガッバーナ」→「D&G」、
「ダナ・キャラン」→「DKNY」、「ジョルジオ・アルマーニ」
→「エンポリオ・アルマーニ」、「A/X(アルマーニ・エクスチェンジ)」
1991年 「デザイナーズ・コレチオーネ」、「バーニーズ新宿店」オープン
「マハラジャ」、「ジュリアナ東京」
前髪を鶏のトサカのように立てたロングヘアにタイトなミニワンピース、
腰にエルメスのスカーフがこの当時のファッション(あー、いたいた。)
1992年 「青山」銀座に進出
1994年 日本IBM、PC事業部から「カジュアル・フライデー」をスタート。

●団塊ジュニア世代(1971年~1976年生まれ)
「渋カジ」「紺ブレブーム」「フレンチ・カジュアル」
「キレカジ=キレイ・カジュアル」、「デルカジ=モデル・カジュアル」、
「パラカジ=パラダイス・カジュアル」
「ウラハラ」「ポーター」「ミハラヤスヒロ」
古着、グランジ・ルック
1995年 「ギャップ」上陸
セレクトショップ「ビームス」、「シップス」、「ユナイテッドアローズ」
1980年 「無印良品」登場
1994年 「ユニクロ」関東進出
1998年 ユニクロ原宿ショップオープン、「1900円のフリース」キャンペーン

●プリクラ世代(1977年~1983年生まれ)
コギャル・ファッション、V男、ギャル男
ツープライススーツストア
1998年 オンリー「ザ・スーパースーツストア」
AOKIホールディングス「スーツダイレクト」、青山商事「ザ・スーツカンパニー」
コナカ「スーツセレクト21」、はるやま「パーフェクトスーツファクトリー」
2003年 新宿伊勢丹「メンズ館」オープン
2005年 ユナイテッド・アローズ「ダージリン・デイズ」
2005年 クールビズ

こうやって追っていくと、おもしろかったり恥ずかしかったり。
「時代が変わるなかで、何らかの進化を遂げながら、
スパイラル状になって上昇していくのがファッションなのだ。」

◆読書メモ

ネクタイ「戦いの象徴として剣を置く」という謂れがある。

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