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『ヒューマン2.0』

ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない)
『ヒューマン2.0 web新時代の働き方(かもしれない) 』
渡辺千賀・著
朝日新聞社

シリコンバレーで働く著者が、シリコンバレー的な働き方、生き方を伝授。
この人のブログ『On Off and Beyond.』で英語の勉強法を紹介されていたのを
読んだことがあるけど、大変参考になった。
そのブログからシリコンバレーの働き方をまとめたのがこの本。

三菱商事、マッキンゼー、ネオテニー、
MBAを取得するための留学先で出会ったクラスメートと結婚して渡米
というキャリアはなかなか真似できるものではないが、
ポジティブな文章は非常に元気がでる。
シリコンバレーで暮らしていないとわからない裏話や噂話に加え、
ちゃんとしたデータをあげて、給料や職業年数を説明しているのもわかりやすい。

レイオフや転職が常態化しているシリコンバレーでは、
自分自身の専門性に磨きをかけたり、給料の何割かは貯蓄したり、
リスクの取れる生き方をしないとダメとか、
(レイオフされる社員がデータを盗むのを避けるため、
レイオフ発表日にはサーバーの電源を落とすとか、
アドビは3ヵ月ごとに働きぶりをレビューしてダメな社員はどんどんクビにする)
能力だけが重視される世界だから、外見やその他のことは許されるとか
(アドビやアップルでもトランスジェンダーな女装男性が普通に働いてる)
次の就職の際に前の職場の人に“リファレンス”されるので、
転職しても過去の働きぶりや評価がついてまわるとか、
そんな社会だからネットワークが大事とか、
移民社会だから「これが常識」みたいな考えは通用しないとか、
ストックオプションでひと山あてて30代で隠遁生活に入る人とか、
シリコンバレーのダイナミックな働き方が満載。

その上で、「フリーランス」、
好きな場所に住んで働く「ライフスタイルワーカー」、
何年か仕事をしたら、長期休暇をとるといったように
働く期間と休む期間を分割する「チャンクワーカー」、
複数の仕事を掛け持ちする「ポートフォリオワーカー」
といった働き方を紹介している。
いずれもシリコンバレーだから可能な働き方で
日本でそのまま真似するのは難しいが、
自分の好きな働き方、生き方をする考え方としては
とてもポジティブで、そのポジティブさだけでも参考になる。

◆読書メモ

スターバックスで週に30時間働くと医療保険がつくので、
そのためだけにスターバックスで働く人もいる。

障害者にイーベイでビジネスをする方法を教える非営利団体がある。

サバイバルに一番大切なのは「自分のいる場所を、
あるがままに受け止める」ことだそうだ。

「ネットフリックスに入った機会に名作映画を見ようと
ついつい高尚な作品を借りてしまうが、なかなか見る気にならず
何ヶ月も家にそのDVDが滞留してしまう」という現象を
ネットフリックス・シンドロームという。


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