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『カンブリア宮殿 村上龍×経済人』

カンブリア宮殿 村上龍×経済人
『カンブリア宮殿 村上龍×経済人』
村上龍/著、テレビ東京報道局/編
日本経済新聞出版社

テレビ東京で放映中のトーク番組『カンブリア宮殿』を書籍化。
トヨタ、ホンダ、全日空、花王といった大企業から、
ミクシィ、はてな、男前豆腐、ピーチ・ジョンなどの新企業まで、
村上龍がインタビュアーとなって、各界の経営者に話を聞く。

様々な経営者が登場するが、共通するのはみんな非常にポジティブであること。
成功した人に話を聞くのだから、ポジティブな話になるのは当たり前なのだが、
ポジティブであること、努力を惜しまないことは、成功の基本らしい。
この番組自体、その会社を客観的に紹介するというより、
いい面だけを見せることに注力しているようなので、
一見、どの会社もすばらしく、経営者もいい人のように見える。
話慣れている人が多いので、トークもうまい。
言っていることに「え?」と思うこともあるのだが、
話に説得力があるので、なんとなく納得してしまう。
まあ、ビジネス番組なのだから、サラリーマンがこれを見て、
仕事のやる気がでるなら、それはそれでいい番組だと思う。

個人的には、ミクシィ・笠原社長と、はてな・近藤社長の
「まだ成功したとは思っていない」という言葉が印象に残った。

あと、ジャパネットたかた社長の
「デジタルカメラやビデオカメラでも、機能より楽しさを伝える」
ということは参考にしなきゃなーと思った。
「商品には人の生活を変えたり、幸せにしたりするパワーがあるんじゃないかと
僕は思うんです。私たちはメーカーじゃないですから、つくることはできない。
でもそれを伝える役割を果たしていきたいと思うんです。」

◆読書メモ

ホンダという会社のために働くなんて考えること自体、すでにホンダウェイではない。
人が何のために働くのかというと、会社のためじゃない、
自分のために働くのだ。それは、いつの時代にも世界中、どこでも共通だ。
(本田技研工業社長・福井威夫)

私はうちの社員にも自分の子どもにも、それから近所の高校生たちにも
「人生の目的を間違えちゃいかんよ」と言っています。ときどき間違えるんです。
だから私は「お金持ちになることを考えてはいけません」
「有名になることを考えてはいけません」
「偉くなろうと思ってはいけません」。この三つは実は人生の結果であって、
これを目的にするととんでもないことになりますよ、と言う訳です。
(樹研工業社長・松浦元男)

どちらかというとまだ僕たちは挑戦者だと思うので、
ここまでで満足というのはなく、これからだと思っています。
まだ、成功したとは思っていません。

お金とはやはりご飯みたいなもので、なかったら死ぬかもしれませんが、
食べきれないほどはいらないと思います。

特に最初にサービスをつくる時は、まずビジネスは後という感覚でやっています。
だいたい最初は、便利なものをつくりたいという一心でつくった上で、
たくさんの人がそれを使うようになったので、「じゃあ広告を売りましょうか」
「利用料をとりましょうか」とビジネスに持っていくのがほとんどですよね。
こうやって金儲けをしようと思わないから、サービスが面白くなると思うんです。
(はてな・社長・近藤淳也)

日本の情報がない時代ですから、図書館でリストをもらってきたら、
一番上に北海道大学が載ってたんです。中国で一番上にあるものは、
一番大きいか、一番古いか、一番評判がいいか、あるいは一番中央にあるかで、
「北から」というのはまずあり得ないんですよ。
だって中国で北と言ったら、一番野蛮な地ですから。

社員が必死にがんばって出した結果を聞いても、僕は喜びません。
社員に楽をさせながら成果を出せるというのがいいことです。
(ソフトブレーン創業者・宋文洲)

むしろ経験則だと思います。感じるという態勢をとっておいて経験を積む。
シャラポワは天才だと言われますが、すごい練習量で感性になっている。
相手のラケットがちょっと動いたのを見ただけで、次の動きがわかるというのが
あるんじゃないかと思うんです。
同じものを見ても、感性を磨いてなければ感じない。
(サマンサタバサジャパンリミテッド社長・寺田和正)

夢と時間をつなげるのが時間だと思っているんです。だから、日付を入れて、
今日との差を明確にする。そして、それを日数で割ってしまえば、
今日やらなければならないことが明確になってくる。
「いつか叶ったらいいな」という夢は絶対に叶いません。
年をとった大人が言うんですよ。「俺も若いころをそんなことを思っていた」と。
でも、それはただの負け犬です。やらなかっただけです。
今日の現実を変える勇気がなかっただけ。
(ワタミ社長・渡邉美樹)

できないと決めているのは誰かというと、自分自身なんです。
人は決めませんから。まず自分ができると信じること、
あまり考えずに、思ったようにやってみること。
やってみてできなかったら、やり方を変えてみればいい。
それと、それを続けてみることです。やってみたけど
ダメだったっていうのは、いくつもあります。人生八十年生きていくわけだから、
エンドレスでやり通すことではないかと思っています。
だから続ける精神力はいると思いますね。でもあまり悩まずにやってみたら、
結構できることは多いんじゃないかと思うんですけどね。
(ジャパネットたかた代表取締役・高田明)

成功するまでやれば成功すると思うんです。
ただ途中で資金が尽きれば潰れますし、やる気がなくなれば潰れますし、
苦しくなって投げ出せば潰れますから、口でいうほど簡単ではないですが、
成功するまでやれば成功しますよ。
(エイチ・アイ・エス会長・澤田秀雄)

何事も、経験せずにわかるわけがないんです。
愚かな人間に言い聞かせなければいけないことは、
“You don't know what you don't know”。
知らない世界なのに、自分に合ってる合ってないと言うこと自体が、
自分の可能性を狭めていると思わないといけない。

やりがいがないから転職するといっても、
次の会社でやりがいを保障されるわけではありません。
やりがいは自分でつくるものですから。
(日本マクドナルドホールディングスCEO・原田泳幸)


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