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『めぐり逢い』

めぐり逢い
『めぐり逢い』

トム・ハンクスとメグ・ライアンの『めぐり逢えたら』を見たとき、
『SLEEPLESS IN SEATTLE』という素敵な原題があるのに、
なんでこんな中途半端な邦題なんだ?と最初、思ったのだけど、
私が無知だっただけで、もちろんこの『めぐり逢い』にかけている訳だ。
そう考えるとむしろ粋な邦題といえるかも。
『めぐり逢えたら』では、メグ・ライアンと女友達が
いかに『めぐり逢い』が泣けたか、と大騒ぎして語っているんだけど、
ラスト、素敵だったけど、泣けるって感じではなかったなー。
むしろ現代の感覚で言うと、デボラ・カーのつつましさが
「えー、それでいいの?」と思ってしまう。
ラストから考えると、彼が自分を裏切っていないことも
すべて承知してるはずなのに。(だから泣けるって話もあるんだろうけど。)

ストーリーとしては単調ともいえる作品を
これだけ魅力的にしているのは、主演の2人の見せ方がうまいから。
クラシック映画にしては長いんだけど、
2人がどうしてお互いを好きになっちゃうのか、
ちゃんと理解できる、ていねいな描き方が心地いい。
船の階段を登っていくデボラ・カーと、引き止めるケイリー・グラントの
足しか映さないキス・シーンとか、
婚約者と抱き合っているデボラ・カーの手に、
指ひとつでキスを残すケイリー・グラントの仕草とか、
誰もいないピアノや椅子に触れる姿とか、いちいちかっこいい。
対するデボラ・カーも、ケイリー・グラントが触れた手を
ゆっくりソファーに降ろす仕草が、いかにも「心残り」な感じで良い。
この映画のとき、デボラ・カー36歳、ケイリー・グラント53歳なんだけど、
こういう大人のロマンスを演じられる俳優って今なかなかいないよね。

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» ◆デボラ・カー――翳にさえロマンスの香気溢れる典雅な<気品> [映画スター!ドットコム]
'50年代を代表する女優。「王様と私」('56)で魅了されて、次回作を待ち望んだ思春期。 だから、ようやく間に合った、デボラ・カーには遅れてきた世代。 その新作が「めぐり逢い」('57)、小遣いをはたいて駆けつけた有楽座。 いまもそのときのパンフが手元にある。 [続きを読む]

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