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『大奥』

大奥 (第1巻)
『大奥』
よしながふみ/著
白泉社

将軍吉宗は女で、大奥には3000人の美青年、
という男女逆転時代劇。

初めは何のパロディー?と思ったけど、
男女を逆転させるだけで、
ここまで「ジェンダーとは何か」を問いかける作品もめずらしい。
(このマンガを貸してくれたSさんは逆にそこがうるさいと言ってましたが。)

例えば、美青年、祐之進が幼なじみのお信に向かって
「お望みとあれば抱かれてやってもいいんだぜ」
と言う台詞がある。この台詞に感じる違和感がそのまま
じゃあ、この台詞を言うのが女だったら、
どうしておかしくないと言えるのか、という疑問になる。

この世界では、男は希少で、女たちは種付けのために男を金で買うのだが、
それがおかしなファンタジーですまないのが、この作品のすごいところ。
男女の役割は逆転しているのに、
役職につく女性は男名を名のらなければいけないとか、
社会システムとして男の権利が残っている。
(そこがSさん言うところの「ジェンダーくさい」部分なのですが。)

野郎ばかりの大奥がむさくるしくないのは、
著者がBL作家でもあるからなのだろう。
冷静に考えると、将軍(この作品では女性)が妊娠したら
しばらく大奥は必要なくなるよなー、とかも思ったりもしますが。
今、2巻まで読んだところで、この後の展開が楽しみです。

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