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本『1日3時間しか働かない国』

誰もが幸せになる 1日3時間しか働かない国
『誰もが幸せになる 1日3時間しか働かない国』
著/シルヴァーノ・アゴスティ
マガジンハウス

夏休みなので、日曜日から隠居所へ。
といっても、いろいろとかたづけないといけない仕事があるので、
資料やらなんやらいっぱい持ってきて、
会社のメールをチェックしたりなんだりしてる訳で、
しかし、水の音や川風に吹かれたりしながら仕事をする気にさっぱりなれなくて、
読んでみたのがこの本。

著者は70歳の映画監督であり、作家であり、詩人でもある多才な人で、
“キルギシア”という国から書いた手紙、という形式。
キルギシアでは、人々は最高でも1日3時間しか働かない、
残りの時間は、眠ったり、食事をしたり、創作活動をしたり、
自分の人生のために使う。
犯罪は激減したので、警察や軍隊はなく、病気になる人も少ない。
政治はボランティアによって行なわれている。
子供たちは16歳まで好きなように遊び、
勉強ではなく、学びたいときに「哲学の家」や「ことばの家」など
興味のあるところにいって学ぶことができる。

もちろん、キルギシアは架空の国なのだけど、
そんなの夢物語だと笑うのは、
「君たちが今日の西洋的な社会システムしかありえないと思い込まされてる」
からだと著者は書く。
「新しいテクノロジーが生産効率を飛躍的にアップさせたのに、
労働時間は元のまま変わっていないってことに、僕たちの社会では
ほとんどの人が気づいていない」
「働く時間が少ない人ほど、より多くのものをより良く生み出せる。
僕らはそのことにわりと早く気づいたんですよね。」

後半には「我が家に小さなキルギシアを建国したよ」
という友達の手紙も紹介されている。
「1日3時間しか働かない」というのは私にとってまだまだ無理だけど、
とりあえずこの夏休み中は、1日1時間を仕事にあてて、
あとは自分のための時間を過ごしてみようと思う。
そう考えると、わりとキルギシアも夢じゃない気がするのだ。

◆読書メモ

人間の体をきちんと働かせるためには、まず何よりもちゃんと眠るようにするんだ。
これは単に床に就いて目を閉じるということではないんだよ。
眠りにも文化というものがあるのさ。
ぐっすり寝たら今度は、ちゃんと食べるようにするんだ。(略)
それからちゃんと働くようにするんだ。働く時間は最小限に抑えることだよ。
長くても一日に三時間まで。
どんなことでもいいから、純粋に自分の糧になるようなものを毎日ちゃんと
学ぶようにする
べきだね。ただし、それは自分が興味のあることじゃないとだめだよ。
ちゃんと与えるようにすることも大事だね。(略)
それからちゃんと創るようにするんだ。(略)
それから、ちゃんと愛すること、愛し合うこと。(略)
あらゆるものごとには、それを覆っている不思議なベールがある
そのことをちゃんと意識することだね。
人が本質的に求めることや望むことって、概ねこの八つらしいんだ。
これらが満たされれば、たしかに安定した穏やかな毎日が送れるだろうね。

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1日3時間しか働かなくていい国。 そんな国が本当にあったら羨ましい。 けれどあるはずがない。 だって3時間しか働かないでいいなんて、そんなワケない。 夢物語だ。 ユートピアだ。 …本当にそうだろうか? 私たちは毎日、8時... [続きを読む]

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