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映画『おくりびと』

「おくりびと」オリジナルサウンドトラック
『おくりびと』
at 新宿ピカデリー

追悼・峰岸徹というわけで見てきました。
最初、この映画のタイトルを聞いたとき、
「誰が見たがるんだ、そんな辛気臭い話」って思ったんだけど
公開後、聞こえてくるのは好評価ばかり。
モントリオール映画祭グランプリ受賞もあって大ヒットを記録中。
そんな好評価を前提に見たこともあって、
見ている間は私もおおむね好印象。

重くなりがちな死というテーマを
納棺師という仕事を通して、むしろ軽めに
ユーモアさえ交えて描いている点など感心。

ストーリーはほぼ予想通りの展開で、
吉行和子にいたっては登場したとたんにフラグが立つほど。
そのほか、納棺師という仕事に対する感銘を
本木雅弘が台詞で全部説明しちゃうこととか
遺族からの感謝のエピソードはひとつで十分じゃないかとか、
広末涼子演じる妻のわかりやすい拒絶の台詞と
これまたわかりやすい夫の仕事を認める台詞とか、
笹野高史の「門」という言葉の説明っぽさとか、
難点ではあるものの、この映画の中心ターゲットが年配層であり、
観客のほとんどが納棺師という職業を知らないということを考えるなら
これくらいのわかりやすさはむしろ親切なのかも。

実際、観客の多くは年配女性で、
映画の要所要所で笑い、泣き、しているわけなのだが、
私も含めて多くの人は映画のストーリー自体よりも
「自分が誰かを送ること」をどこかで想定して
泣いているんじゃないかと思ったり。

妻役の広末は最近のテレビドラマの存在感のなさにくらべると
ずっといい演技をしているんだが、それでもニコニコ微笑みながら
花に水をやる様子だとか、どうにも鼻につく。
目がへの字になった笑顔は般若にしか見えなかったり。
一方の本木雅弘は眉を八の字に下げた悲しそうな顔もうまい。
(妻を亡くした夫の役で存在感のある役者がいるな
と思ったら山田辰夫だった。さすが、いい顔してます。)

食事をする場面が何度も出てくるのは、
山崎努の台詞が表わすように、食べること=生きること、なんだろう。
映画を見た後、お腹が空いて、唐揚げを選んでしまったのは偶然ではない。

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