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本『フーゾク進化論』

フーゾク進化論 (平凡社新書)
『フーゾク進化論』
著 岩永文夫
平凡社新書

◆読書メモ

「赤線」とは旧遊郭にあたる公認売春地区を示し、それに対して
非公認の売春地区を「青線」と呼ぶようになった。
その後になると、私娼が個人的に客を取る私娼街を「白線」(パイセン)と
呼んだり、また娼婦の背後に暴力団がついて何かとヤバい仕掛けを弄する
ような地域を「黒線」といったりもした。

当時の新宿を例に、その色分け図をみると、まず「赤線」は新宿二丁目である。
そして「青線」は現在のゴールデン街のあたりの花園街。
「白線」といえば新宿通りと新宿御苑に挟まれた地域にある三つの区画で、
千鳥街、御苑街、緑園街を合わせて「白線小路」とも、かつては呼んでいた。
「黒線」にあたるのが駅南口の甲州街道のさらに南側にある旭町のドヤ街である。
別名を「旭町カスバ」ともいわれていた。

赤線地区というと、映画などよく見受ける一種独特の外観をした店が並んでいる
ことを思い出す人もいるだろう。どことなく大正期の建物のようなモルタル造りで
ありながら、ちょいとアールヌーボーなお洒落な雰囲気を持っている。
これは46年9月2日付けの、GHQの指令に従った警視庁通達によるものであった。
赤線の特殊喫茶として再開した業者に対して、店の構えを戦前のカフェ風に
造るようにせよという内容の通達である。おそらく他の建造物とは、
一見して特飲店と区別できるような外観に、ということなのだろう。

東京パレスとは東京都の東はずれ、江戸川区の小岩の町にほど近い
田園地帯のなかにできた赤線施設であった。
付近の地名をとって小岩パレスともいう。そもそもこの広大な敷地と建物は、
戦前に亀戸にあった精工舎という時計工場の社員のための寮であったところだ。
敗戦後、当初はRAAの慰安施設として転用されていたが、RAA解散にあたって
一般向けの赤線施設として再利用されるようになったものである。

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