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サマーウォーズに見る、ネットとアニメのコミュニティ論

『サマーウォーズに見る、ネットとアニメのコミュニティ論』というイベントを見た。
実際のイベントは銀座のアップルストアで開催されたのだが、
私が見たのはUSTREAMの中継。
非常に興味深いイベントだったので、銀座まで足を運ぼうかとも思ったのだが、
USTのほうが、『サマーウォーズ』っぽいかなと。

今回のUSTREAM中継でもTwitterからコメントを受け付けていたのだが、
おもしろかったのはTwitterのコメントを会場のモニターにも表示したこと。

Image5
うちのPC環境では画質悪くてわかりにくいと思うが、こんな感じ。
(IDには念のためモザイクかけました。)

Image4
通常のUSTREAM中継だと、PCの前に座っているパネリストや司会者にしか
Twitterのコメントが読めないが、これだと会場のお客さんもコメントを見ることができる。
吹き出しインターフェースなので、コメントのリアルタイム感もある。
このインターフェースはインタラ塾がこのイベントの前にあわてて作成したそうで、
ちゃんと完成したらオープンにしたいと話していたので、楽しみ。

イベント自体は細田守監督の話が中心で、
濱野智史さん、鈴木克彦さんがそれにコメント、
須田和博さんは聞き役というか司会進行という感じで進められた。
内容の方はざっとメモ程度ですが。
(発言者とか発言意図とか勘違いしてるところもあるかも)。

●OZのデザインについて
細田:『マトリックス』的な黒バックのソリッドなネット世界に対して、
白い球体世界をイメージしている。
これは『ぼくらのウォーゲーム』や『SUPERFLAT MONOGRAM』でもやっていて、
『時をかける少女』のタイムリープもネットじゃないけど球体世界。

OZにはいろんな企業が出店しているという設定。
それをちゃんとデザインしたい。
なので広告をわかっているデザイナー、鈴木克彦さんにお願いした。
(監督とは同級生だとか。ちなみに、冒頭に登場する企業のコミュニティーは、
高層ビルが引いていくと観覧車のデザインになっているのがわかる。)

●アニメのコミュニティーとネットのコミュニティーは似てる?
このテーマというか質問は須田さんから出たものだが、それに対して
濱野さんが「これ、すごくやわらかく言ってますけど、つまりは
“アニオタとネットオタは似てるのか”ってことですよね(笑)。
どっちも現実からアニメやネットの世界に逃避してる、
負け組だってことでは共通してますね」とやや挑戦的なコメント。

濱野:今の若い人は“ライトオタク”。「アニメ好きです」という人に
「何を見てるの?」と聞くと、『ハルヒ』くらいしか見ていなかったりする。
岡田さんなんかはそれを「オタク・イズ・デッド」と評した。
YouTubeやニコ動を手に入れてしまった世代は、アニメを見るというより
アニメを通じてコミュニケーションする、アニメ的なものを語りたい。

●ストーリーは自分の経験から生まれているのか?
細田:『時かけ』のインタビューではいろんな人から「いい体験をされたんですね」
と言われたけど、体験してたら映画なんか作らない。
自分の体験からのリソースは何もない。

●高校生が主人公ということで今の高校生を意識したりはする?
細田:打ち合わせしているファミレスなんかで、今の高校生を観察したりはしました。
須田:クドカンさんもファミレスで原稿を書くそうですね。
細田:それ吉祥寺のつぶれちゃったデニーズでしょ。
あのデニーズがつぶれて、困っているアニメ関係者とか
ネームをやる場所がなくなった漫画家とか結構いると思いますよ。
文化的損失だ。

●キャラクター作りについて
細田:たとえスライムがでてきてもどういうスライムか考えながら演出する。

アバターにはそれぞれの人間性みたいなものを反映した。
(このキャラクターならこんなアバターを作るんじゃないかな)

外見とか台詞はただ書けばいいだけ。
重要なのはそのキャラクターのイメージが共通化して、
表に出てこないものも作り上げることで、自然とキャラクターができてくる。
(映画本編には出てこないけど、「この人ならこんな台詞を言いそうだ」
ということを詰めたりする。)

●佳主馬くんをどうしてあんなにかわいくしたんですか?
(これTwitterのコメントからの質問。これ答えて濱野さんが
「ボクっ子だと思って見てたのに本当に男の子で残念。
2回目からは男の子でもいいっと思って見ました」
とネット代表らしいコメント。)

細田:最初は13歳の男の子をオーディションで探したんですが、
それくらいの男の子は収録の時には声変わりしてる可能性がある。
なので、アニメの伝統にならって女性が少年の声をあてている。
僕も演出していて佳主馬はエロいなと。
谷村美月さんが声をあてているけれど、13歳の男の子がやっても
エロくなったんじゃないかと思う。

●声優選びについて
細田:ヒロイン夏季の声をやった桜庭ななみさんは声優経験もなく、
事務所の人にも「うちの子でいいんですか? 特訓していただけるんですか?」
と言われたりしたんだけど、オーディションでこれが夏季だと思える声を選んでいる。
せっかく本人を選んでるんで、かわいくしようとか作ってほしくない。
うまくなられても困るんです。

●『サマーウォーズ』のメタファーについて
細田:アニメの場合、背景でも何でも描きこんでいるわけだから、
意味なく描いているものはなくて、描いているものすべてに意図がある。
今回、一番メタファーといえるのは朝顔。
これから見る人は朝顔に注目してみてください。

などなど。
そのほか、富野監督の「コミュニティーの中心には物語がある」という話や
“ソーシャルグラフ”などの話も出ました。
複数の人がコメントしてるので、深いところまで話がいかず、
まとまりもなかったけど、いろいろおもしろいところをついてました。
『サマーウォーズ』とは直接関係ないんだけど、
ライトオタクたちは本当にアニメが好きなんじゃなくて
アニメ的なものを語る(アニメを通じてコミュニケーションする)のが好きなんじゃないの?
という濱野さんの指摘は挑戦的だけど、考察してみたい話だったり。
(しかし、読み返すと、あまりネットの話をメモってないですね、私)

Poster04
関連リンク
月刊インタラ塾 第13回 「サマーウォーズに見る、ネットとアニメのコミュニティ論」
“時かけ”の細田監督がネットとアニメのコミュニティ論を語る
サマーウォーズ監督登場!「月刊インタラ塾」行ってきた

細田守×笠原健治/『サマーウォーズ』対談/シネマぴあ
映画『サマーウォーズ』で考える現代コミュニケーション論

↑イベント中に監督も言ってましたが、『サマーウォーズ』のインタビューというと、
そのほうがわかりやすいのか、“家族”の話が中心になることが多くいのだとか。
今回のようにネットの話はめずらしいそうで、そのめずらしいインタビューのひとつ。
mixiとOZの接点、違い、などがおもしろい。

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