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本『デジタルネイティブが世界を変える』

デジタルネイティブが世界を変える
『デジタルネイティブが世界を変える』
著 ドン・タプスコット
翔泳社

ネット世代について、インタビューや調査データをもとに分析。
よく言われているような暗黒面(ネット世代は頭が悪い、
社会的スキルがない、両親に甘やかされている、暴力的で
ナルシスティックで、周りに関心を示さない)を否定し、
ネット世代は未来を新しく変えていくと論じる。

ここでいうネット世代とは1977年~1997年生まれ、
ベビーブーム世代(1946年~1964年)を親に持ち、
ジェネレーションX(1965年~1976年)が上の世代となる。

著者によるとネット世代の8つの行動基準は次のとおり。
・選択の自由、表現の自由など、自由を好む。
・カスタマイズ、パーソナライズを好む。
・情報の調査に長けている。
・企業の誠実性とオープン性を求める。
・職場、学校、社会生活において、娯楽を求める。
・コラボレーションとリレーションの世代である。
・スピードを求めている。
・つねに新しい製品、新しい方法を求めるイノベーターである。

で、それぞれについて、考察がなされていくわけだが、
アメリカの翻訳本にありがちに、長くて、同じ結論が何度も出てくる。
また、著者がネット世代の良い具体例として自分の子供のエピソードを
何度も出しているが、説得力に欠けるなーとも思う。
ただ、デジタルネイティブな世代が仕事に対しても、
社会との関わり方にしても、上の世代とは違う考え方をしてる
というのは多くの人が感じていることだと思う。

著者は、検索すればすぐわかるような年号を頭に詰め込む
現在の教育方法はネット世代には意味がなく、改革が必要だという。
また、9時~5時までという働き方もネット世代は好まない。
会社に縛られる必要性がないのに、時間や場所を限定しても、
ネット世代の効率が落ちるだけで、仕事中にフェイスブックを見ることも
一服するよりはずっとマシな息抜きなのだから認めるべきだという。

一方で、ネット上の言葉に傷ついて、自殺してしまった少女の例や、
16歳の少女を暴行し、その様子をYouTubeに投稿したティーンエイジャーの
例など、ネットにおけるいじめについて、
また、プライベートな写真を自ら流出させていることについてなど、
まだ解決していない問題点があることも指摘されている。

アメリカの場合、ネット世代の人口が多いので、
彼らの考え方が社会を変えていく力になる可能性は十分にある。
さて、日本は?

◆読書メモ

「(テクノロジーは)発明される前に生まれた人にとってのみ
テクノロジーとして意識される」(アラン・ケイ)
「これが、ピアノがテクノロジーで音楽を破壊したか否かを
我々が議論しない理由だ」(セイモア・パパート教授)

「子供たちにとっては、テクノロジーは鉛筆のような存在だ。
両親は、書き取りについて語ることはあっても、
鉛筆について語ることはない。
子供たちもテクノロジーそのものについて語ることはない。
テクノロジーを使って、遊びについて語り、ウェブサイトを作り、
友だちにメッセージを送り、熱帯雨林などについて語ったりするだけだ」
(MIT認識論学イディット・ハレル教授)

「私が考えるプライバシーとは、完全に公開するか完全に隠すか
ということではなく、どの情報を誰とシェアするのかという制御権を
人々に提供することだ」(フェイスブック元最高戦略責任者マット・コーラー)

「未来に向けた最も有用な教育は学校で行なわれるのではなく、
学校から帰った後で行なわれる。
たとえば趣味のロボットのクラブやインターネット上のゲームなどでだ。
これらの課題はテストには出ない。
若者たちは本当に自分たちを興奮させてくれるものを求めるのだ」
(社会評論家マーク・プレンスキー)

ポジラ(Podzilla)
iPodの録音ソフト

「彼らにとって友だちの意見は映画評論家の意見より重要だ。
彼らにとって映画評論家は見知らぬ第三者に過ぎない」
ニューライン・シネマ、マーケティングチーフ、ラッセル・シュワルツ

UFOが発見された場所
ufomaps.com
オンライン万歩計
gmappedometer.com
「コルバート・レポート」の「グリーン・スクリーン・チャレンジ」

ネット世代は、モバイルのGPS機器を使って店舗の物理的場所を調べる。
オンラインで洋服を買い、気に入らなければ物理的店舗で返品することができる。
ウェブで時間をかけて商品を選び、欲しい商品のページを印刷して
店舗に持っていくこともできる。衣料品販売のGAPは一部の店舗で
顧客が注文することができるウェブラウンジを設置した。

ネット世代は、自分たちの両親を幸福と安全の源と見なしている。
私の息子アレックスが大学の最終学年の論文を書いた時は、
私たち家族とガールフレンドのために感謝に満ちた献辞のページを作っていた。
私が大学生だった時分には、そんなことを想像する者すらいなかっただろう。

双方の候補者(オバマとクリントン)のメッセージをフォローするように
登録することができたが、逆方向に支持者をフォローし返すようにしていたのは
オバマだけだった。ブロガーのジェイソン・オークは、
「小さなことかもしれないが、これは(オバマが)ソーシャルメディアを
理解しているという重要なサインだ。クリントンは基本的にツイッターを
ひとつの放送メディアとして使っている。オバマは人々と個人のレベルで
つながるためのツールとして使っている」と指摘している。

「僕たちの世代は眼の前のことにどっぷり浸かっているけれど
過去に関してはいまひとつよく知らない。
リアルタイムで起こる地球上の出来事に絶えずつながっていることが、
僕たちを尊大なひとりよがりにしている。
立ち上がって何かするよりも、出来事についてブログを書くことで
何らかの影響を残せると自分に言い聞かせている」
(マイク・カナート)

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