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本『インターネット新世代』

インターネット新世代 (岩波新書)

『インターネット新世代』
著 村井純
岩波新書

デジタル化によって変わるテレビとメディア、
携帯電話、惑星間インターネットを支える電波技術について、
インフラとしての光ファイバー網など、
国境を越えてグローバルな空間となったインターネットの
発展の歴史と課題をまとめた本。

著者の『インターネット』(1995年)は
読んだような気もするのだが覚えていない。
岩波新書らしいというか、難しい話をていねいに解説していて、
特に第1章の「デジタル化でテレビはどう変わるか」、
第2章「電波の有効利用」などは、一読して、
今までの経過と現在の技術、課題が理解できる。
公的な仕事にも関わってきた著者らしく、
日本のインターネットの発展に政府が果たすべき役割、
法整備などについても語られている。

後半はグローバル空間をどう構築するかという話なのだが、
やや理想的というか観念的な話が多くて残念。

911の時にアメリカ政府が空港を閉鎖したように、
インターネットも閉鎖しようとしたとか、
日本には、太平洋側にケーブルがあるのに、
日本海側にはないことの問題点などが指摘されていて
ここらへんもおもしろい。

中国でネット販売を促進させたとして、話にでてくる
『アリババ』は、ソフトバンクが投資してるとこですね。

おそらく、まだどんどん変わっていくインターネット。
現時点で一度、総括していくために読むには良い本。


◆読書メモ

デジタルテレビは、デジタルデータを受け取って表示する
ディスプレイとしての役割を担うわけです。
デジタルデータを表示するためには、そのデータを計算する
強力なコンピュータが動かなければいけません。
その意味でデジタルテレビとコンピュータとの区別は
非常に希薄になってきています。つまり、テレビの画面に
何を映し出すかは、放送される動画の番組だけにとどまらず、
パソコンのようにさまざまな可能性が出てきます。

テレビがデジタル化され、MPEG-2のような
デジタル動画用のチップが入っていることで、
インターネット経由の動画サービスが可能になったのです。

被災の初期段階では、まず電気は使うことができません。
私たちが栗原市で作ったシステムでは、まず車のバッテリーから
電源を確保します。車から12ボルトと24ボルトの電源を取って
衛星通信の機械を立ち上げ、衛星の位置を捉えて通信を始めます。
これで基地にはインターネットが開通します。
次に、その基地から電波を出して無線LANや携帯電話の
ワンセグ機能に接続が可能になります。

通信販売がなかなか中国で発展しなかった背景として、
たとえば荷物が届いてもお金を払わない、
あるいはお金を払ったのに荷物が届かない、
また、ようやく代金を回収しても、
回収されたお金はどこかに行ってしまう、
ということが当たり前のように起こっていたそうです。

日本からのインターネットのケーブルは、太平洋から
アメリカを経由してヨーロッパに回っており、
日本海側にはつながっていませんでした。

2008年にある国がグーグルのウェブサイトへのアクセスを
ブロックしようとしたことがあります。自国の国民が
グーグルにアクセスすることを止めるのが目的でした。
ところが、その時の設定の仕方を間違えたために、
世界中のグーグルのサービスが止まるかもしれないという
危機的な状況に陥らせたのです。このときはすぐに
地球の裏側のオペレータが気づき、オペレータの連携で
約30分後に問題が突き止められたため、この国の問題を修復し、
これによってインターネットが復活しました。
この事件によってインターネットのコミュニティが学んだことは、
一つは情報をブロックすることによってフラグメントが起こりうるのだ
ということ。もう一つは、地球上にグローバルな空間があるから、
フラグメントの危機を早く発見し、修復することができるということです。

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