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本『ゆるす言葉』

ゆるす言葉 (Dalai Lama’s word collection)

『ゆるす言葉』
著 ダライ・ラマ14世
イースト・プレス

ダライ・ラマの名言に、チベットの風景や遊牧民、
祈りを捧げる僧侶たちの写真が添えられている。
さらっと読めるが、ダライ・ラマの言葉だけに重い。

仕事で非常に頭にくることがあったのだけど、
「怒りは力ではなく、弱さのしるしなのです」
「ゆるしとは「相手を無罪放免にする手段」ではなく、
「自分を自由にする手段」です」
という言葉にだいぶ救われた。
イライラして損なわれるのは自分の心なんだよね。
強い人になりたいです。

巻末にはダライ・ラマのインタビューと
チベットの歴史についての簡単な解説。
インタビューが行なわれたのが、2008年。
北京オリンピックを前にしたチベット暴動の後だけに、
ひとつひとつ選ばれた言葉の意味を考えたい。
チベットの歴史とダライ・ラマの半生をふりかえると、
この人にとって「ゆるす」ということが
どれほどの行為なのかと思う。

◆読書メモ

ゆるしの気持ちを身につければ、
その記憶にまつわる負の感情だけを
心から手放すことができるのです。
ゆるしとは「相手を無罪放免にする手段」ではなく、
「自分を自由にする手段」です。

非暴力は、問題に無関心でいるということではありません。
逆に、しっかりと関わることが重要です。

怒りと憎しみこそが、私たちの本当の敵なのです。
これこそ私たちが全面的に立ち向かい
克服すべき相手なのであり、
人生に時として現れる一時的な「敵」は
真の敵とはいえないのです。

普段あなたの怒りが10分間続くのなら、
8分に減らしてみてください。
次の週は5分に、次の月は2分に減らしてください。
そうして怒りをゼロの状態まで持っていってください。
そうやって、心を鍛えてください。

正しい理由がある人は、一つ一つ例を挙げて話し合いますが、
まともな支持のない人は直ぐ怒りに身を任せてしまいます。
つまり、怒りは力ではなく、弱さのしるしなのです。

非常に不運な状況でも、
私はたいてい穏やかなまま、心の平和を保っています。
これはとても役に立つことだと思います。
寛容や忍耐を弱さのしるしと考えてはいけません。
私はそれを強さのしるしだと考えています。

宗教の目的は、美しい教会や寺院を建てることではなく、
寛容、高潔、愛といった肯定的な人間の資質を
培うことにあります。

死について常に意識しているなら、
死が訪れても驚くことはありません。心配もいりません。
死とは衣服を着替えるようなものです。
したがって、死を迎えたとき心の平穏を保ち続けることができるのです。

世界は美しく平和だ、ととらえることは間違っています。
この世に苦しみがあり、この世に悲劇があるかぎり、
私たちはそれを自分の体験として感じていかなければならないのです。
飢えている人がいるのに、自分だけが飽食してはいけないのです。
心が痛む現実や、他の人が苦しんでいる状況をしっかりと見据えて、
一人ひとりが考えていくべきです。

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