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本『リーダーの値打ち』

『リーダーの値打ち 日本ではなぜバカだけが出世するのか?』
著 山本一郎
アスキー新書

「私たちはこんなに頑張っているのに、なぜ成果に結びつかないんだろう?」
という第1章はなかなか耳が痛かった。
「どうして、こんな馬鹿な人が組織のリーダーになっているのだろう?」
という第2章はスカッとした。すべての上司に読んでいただきたい。

「本来のトップというのは、目的を設定し、そこに参画している人たちに対して
その目的の達成に参画してもらうことが主たる任務です。
個人でも組織でも社会でも、そこの長となる人物は、
まず自己の存在を見つめ、そこからどこへ向かっていくのかを規定し、
歩き始めるところから、すべてを始めなければならないのです。」

しかし、そのあとの日本の閉塞感の理由と現状分析は
独特の書きかたもあり、肯定しているのか否定しているのかわかりにくかったり、
最終的に、理想のリーダーが育たないなら、自分が理想のリーダーになるべく
努力するのが近道(ともとれる)結論なのはなんとなく肩透かし。
著者にしては優しい物言いだなとも思うのですが。

個人でも会社組織でもまず「事実の自分と向き合い」、
「どこへ向かうのか」を整理すべきというのはもっとも。
来年の指針としたいと思います。

◆読書メモ

行動を伴わない割り切りは、結果として幸運を摑むことを保存してくれません。
家で寝ているのに、百円落ちてないかなと夢を見るようなもので、せめて
家を出て歩かなければ百円が落ちているのかどうかも分からないのです。

「自分とは何者であるのか」がすべての解決へ至る出発点であり、
知恵の根源であることは間違いありません。
自分自身ととことん向き合うことだけが、
問題を自分で処理するノウハウの出発点となるのです。

私個人の場合は、五年後にこうでありたい自分を規定し、
そのためには来年これをしている状況をつくろうと考え、
その達成のために今月はこうしよう、という月間の目標を立てて行動しています。
仕事でもそうですが、日々の活動に埋もれず自分を律していくために、
ちょっとした個人の目的を書いたメモと、
To Doを作っておくのが、肩肘張らずに挑戦できて良いのではないかと
思っています。一ヵ月頑張ってうまくいかなかったときに、
夜一杯飲みながら反省したりするペースが
一番ストレスが少ないのではないでしょうか。

自分と向き合いどんな人生を歩むことが目的であるのか、
組織にとってどういう方針を策定するのが全体の利益となるのかを
見据えることが、広大で激変する世界の中で、心のGPSとなるのです。

一言で言うのならば、楽にならない理由は「前に進んでいる、
という実感が持てないから」です。目的がはっきりし、それに向かって
進捗しているのだ、という実感を得られなければ、楽しくなく、
楽でもなく、幸せにもなりません。

幸せでない人たち、それは自分自身との向き合いでも、組織を率いている
状況でも、あるいは成績や行く先に悩んでいる部下との面談でも同じですが、
不安を直視し、それを解決していく過程をしっかりと認識できるかどうかで、
その人の仕事や家庭や人生における幸福度というのは
変わってくるものだろうと思います。

この日本全体を覆う閉塞感、なんとなくの不幸な感じというのは、
日本社会の目標、目的の設定がおかしいことに起因していると、
私は思っています。我が国は、どこへ向かっているのでしょう。

教育学者であるローレンス・J・ピーターはこのことを
「組織において有能な個人は出世して、階層を一段ずつ上がっていく。
そして、彼(彼女)は、自分がもはや有能でないレベルに達すると、
それ以上は出世できない。したがって、組織の中のポストは次第に、
無能な人間によってすべて埋まっていく。だから大きな組織は、
たいてい全体として無能になっていくのだ」と説明します。

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