« 本『伊東忠太動物園』 | トップページ | 本『哲夫の春休み』 »

本『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』

『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』
著 木暮太一
星海社新書

今、このタイミングでこの本を読むのはどうかと思ったんですが、
「会社を辞めろ」とかいう話ではなく経済の話です。
『資本論』と『金持ち父さん貧乏父さん』をベースに
「どうしてこんなに働いているのに、給料は上がらないのか」
「なぜ、私たちの働き方はこんなにしんどいのか」
ということをわかりやすく解説。

結論から言ってしまうと、会社を変えても
働き方を変えないとしんどいのは変わらない
というのがこの本の主張。
でも、「精神的苦痛を感じない仕事を選ぶことで、
“必要経費”を下げることができる」とも言っているので、
ここらへんは肝に銘じたいです。

この手の本にありがちですが、
解決策の部分の具体性が弱いので、
(あとがきでも「答え」ではなく「答えを導き出すためのヒント」
が書かれているといっている)、今すぐ答えを欲しい人には
物足りないだろうと思いますが、
自分の給料から資本主義経済の仕組みがわかるという意味で、
そこらへんの自己啓発本よりはずっと役に立つ本です。


自分のために働く時間と、会社のために働く時間
毎日毎日全力でジャンプする働き方
精神的苦痛を感じない仕事
など見出しもなかなかうまい。

◆読書メモ

ここであらためて重要になってくるのは、
「労働者の給料は、労働者が『生み出した価値』とは
無関係に支払われる」という事実です。
労働者の努力も成果も関係なく、ただ単に「労働力の
再生産コスト」の分だけが労働者には支払われます。

他人よりも上を目指している人は、非常に不安定になります。
上に手を伸ばすことに一生懸命で、その他のことに気が回りません。
上しか見ていないので、足をすくわれやすくなったり、
ちょっとしたダメージにも弱くなってしまっているのです。

見逃せないのは、毎日全力でジャンプして追加でもらえる給料は、
「どのくらい疲れたか」
「そのために、どんな楽しみを犠牲にしたか」
「どのくらい追加で成果を出したか」
などとは一切関係なく、
「プラスアルファの分働いて消耗した体力を再生産するために
必要な経費だけ」ということです。

彼らは、いつもしんどそうにしているか、
そのしんどさをごまかすために、自分より下の人間に強く当たったり、
自分の仕事にいかに意味があるかを強弁・正当化したり、
自分のやり方を他人に強要したりすることが多いように思えます。
でも本当は、彼らもしんどいのです。

働き方のポイント1
世間相場よりもストレスを感じない仕事を選ぶ

働き方のポイント2
まず「積み上げ」によって土台を作り、その土台の上でジャンプする

働き方のポイント3
労働力を「消費」するのではなく「投資」する

働き方のポイント4
長期的な資産を作る仕事を選ぶ

働き方のポイント5
過去からの「積み上げ」ができる仕事(職種)を選ぶ

働き方のポイント6
変化のスピードが遅い業界・職種をあえて選ぶ

働き方のポイント7
賞味期限が長く、身につけるのが大変で、
高い使用価値がある知識・経験をコツコツ積み上げる

働き方のポイント8
PLだけではなく、BSも考えて働く

« 本『伊東忠太動物園』 | トップページ | 本『哲夫の春休み』 »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/27590/46170313

この記事へのトラックバック一覧です: 本『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』:

« 本『伊東忠太動物園』 | トップページ | 本『哲夫の春休み』 »