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本『ゴルフ場殺人事件』

『ゴルフ場殺人事件』
著 アガサ・クリスティー
訳 田村隆一
ハヤカワ文庫

クリスティー3冊目。
タイトルに「ゴルフ場」と出てくるけれど、ゴルフ関係なし。
墓穴が掘れるなら、「庭園殺人事件」でも良かったのかも。

ミスリードというか、犯人はこいつかもと思わせておいて
こいつなんでしょ、と思わせておいてまた逆転。
クリスティーのミステリーは犯人を当てることが目的ではないので、
まあ、いいんですが、いつも意外すぎるというか、伏線微妙。

殺人事件以上にラストをもっていくシンデレラ。
ヘイスティングは『スタイルズ荘の怪事件』で突然プロポーズして
振られているので、毎回、容疑者や関係者に恋しては撃沈する
寅さんのような役回りなのかと思ったら……。

「日本の力士」とか「日本人の一座」とか、ちらっと書かれていますが、
1923年当時、フランスにおける日本人の立場ってどうだったのかしら。


◆読書メモ

「ジョセフ・アーロンズという芸能関係の周旋業をしている男を
おぼえていますか? 知らない? 以前日本の力士のちょっとした事件で、
わたしが手を貸してやったことがあるのです。」

そのショーはえらく退屈なしろものだった――もっとも私の気分の
せいだったかもしれない。日本人の一座がハラハラさせる曲芸を演じた。

「あなた、あれですね、そうでしょう。恋があなたに訪れたのですね
――だがそれは、あなたの夢みていたように、
美しい羽根をひろげて意気揚々とやってきたのではなくて、
足から血を流しながら悲しい姿でやってきたのです。」

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