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本『ジュンのための6つの小曲』

『ジュンのための6つの小曲』
著 古谷田 奈月
新潮社

こちらで紹介していた1冊。
実際に読むまではジュンって女の子だと思っていました。

学校では「アホジュン」と呼ばれ、その言動が「気持ち悪い」と思われている少年ジュン。
でも生まれながらの「音楽家」であるジュンの中ではいつも音楽が鳴っていて、
夕空や飛んでいく野球のボールや電線にとまったスズメたちからも
彼は音を集めて歌にする。
そんなジュンが同級生のトクと、彼のギター「エイプリル」に出会い、
少しずつ世界を広げ、自分の歌を唄いだす物語。

音を色にたとえたり、数字から音楽を聞き取ったりする人たちの話はきいたことがありますが、
ジュンはガムボールマシンや、床屋の前でグルグル回る「ロラ」からも音を聞き取る。
オンチの私からしてみると、歌や音楽でつながっていくジュンの世界は
まったくうらやましい限り。

登場人物、みんな魅力的だけど、
個人的には音とリズムで打楽器のようにしゃべるカンくんがいい。
小説全体が音とリズムと色に満ちていて、目で聞く音楽になっている。


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