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本『ダウン・ツ・ヘヴン』

ダウン・ツ・ヘヴン (中公文庫)

『ダウン・ツ・ヘヴン』
森博嗣
中公文庫

『スカイ・クロラ』シリーズ3冊め。
『ナ・バ・テア』と『ダウン・ツ・ヘヴン』は草薙水素物語といった感じ。
ここでカンナミ少年がでてくる意図もよくわからず。
見舞いにバラもってきて照れる笹倉さんがかわいい。

 

本『小さなトロールと大きな洪水』

小さなトロールと大きな洪水 (講談社文庫)

『小さなトロールと大きな洪水』
トーベ・ヤンソン
講談社文庫

ムーミンシリーズ第一作というよりは原形となった物語。
1945年に発売されて本国フィンランドでも1991年になってから再販されている。


離ればなれになったムーミン一家、彼らを襲う洪水に戦時に書かれた物語の重さが漂いますが、
洪水が引いたあとに新しい家を再建して生活を始めようという希望を感じる作品でもあります。

 

本『ムーミン谷の冬』

新装版 ムーミン谷の冬 (講談社文庫)

『ムーミン谷の冬』
トーベ・ヤンソン
講談社文庫

『ムーミン谷の十一月』が予想以上に良かったので
『ムーミン谷の冬』をひっぱりだしてきて再読。
奥付を見ると1996年の判。22年前……。

現在の新装版の方が装丁がかわいいんですが、これはこれでよい表紙。

冬が舞台なのでシリーズの中でも寂しい雰囲気ですが、
冬眠からひとり目覚めてしまったムーミンが、
冬の厳しさ、美しさを学んでいく感じが好きです。



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本『ムーミン谷の十一月』

新装版 ムーミン谷の十一月 (講談社文庫)

『ムーミン谷の十一月』
トーベ・ヤンソン
講談社文庫

最近ではリサ・ラーソンかムーミンかっていうくらい
キャラクターが大安売りされていてうんざりするんですが、
もともとトーベ・ヤンソンの原作は北欧の暗さや孤独、
不安感が全編に漂っていて私はそこに惹かれます。


『ムーミン谷の十一月』はムーミンシリーズ最終巻でありながら、
ムーミン一家は最後まで登場しない。

フィリフヨンカ、ヘムレン、ホムサ・トフト、スクルッタおじさん、ミムラ、
そしてスナフキンがムーミン一家を訪ねてやってきますが、なぜか留守。

彼らは基本的に自分のことしか考えていない、
他人とコミュニケーションをとるのが苦手な人たちなので、共同生活はうまくいくわけもなく、
ギクシャクとしたまま季節はどんどん冬へと向かっていきます。


ムーミン一家は登場しないので彼らの心の中で勝手に理想化されています。
ムーミンママなどほとんど女神のような存在。

ムーミンパパにもムーミンママにもならなくてもいいんだと気がついて、
やがて彼らはそれぞれの家に帰っていくのですが、
ここが〝自分探し〟的な感動シーンとして描かれていないことがとてもよい。


訳者あとがきには、来日した際に「ムーミンって、動物なんですか、人間なんですか」
と聞かれたトーベ・ヤンソンがスウェーデン語で
「それはVarelser(バーレルセル)だ」と答えた話が書かれている。

日本語だと「存在するもの」という訳しようのない言葉だが、
スウェーデン語だともっとありふれた言葉で
「たしかに、いることはいるんだけれども、なんといいあらわしていいのかわからないもの」
というようなときに使われるとか。
ムーミンはカバでも妖精でもないのです。

 

 

本『「毒婦」和歌山カレー事件20年目の真実』

「毒婦」和歌山カレー事件20年目の真実

『「毒婦」和歌山カレー事件20年目の真実』
田中ひかる
ビジネス社

1998年に起きた和歌山カレー事件は自白もなく、物的証拠もなく、
動機も不明のまま、林眞須美容疑者に死刑判決が下されている。


当時はアイコラが流行っていた頃で、
林眞須美容疑者の顔に差し替えられたボンカレーのパッケージとか
ミキハウスのパロディとかネットで流れていたのを覚えている。

彼女のキャラクターが強烈だったこともあって
マスコミも社会もこいつには何をしてもいいという風潮であり、
結局それが彼女に死刑判決をもたらしたような気がする。


20年という歳月が流れているので仕方のない部分もあるが、
著者の取材源の多くが弁護団の資料と当時の報道なので、
死刑判決が疑惑だらけであることは理解できるのだが、
目撃証言をした女子高生や少年、近隣住民に
今の時点で新たな話を聞くことができなかったのかなとも感じる。


おそらく取材に協力的な家族のその後については丁寧に書かれている。
家族写真のうち、長男の顔にボカシがないのは本人が承知の上で許可しているのだろう。
児童養護施設でいじめられながらも自分で道を切り開いて
生きていかなければいけなかった子供たちの20年は重い。

 

本『百鼠』

百鼠 (ちくま文庫)

『百鼠』
吉田篤弘
ちくま文庫

タイトルの「百鼠」は江戸時代の町人の着物の色から。
利休鼠とか鳩羽鼠とか鼠色といっても100以上あったとか。
(『フィフティ・シェイズ・オブ・ グレイ』って小説もありますね!)


長編小説の第一章を想定した3つの物語、ということで実験色が強い。


本『もうレシピ本はいらない』

もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓

『もうレシピ本はいらない』
稲垣えみ子
マガジンハウス

『魂の退社』、『寂しい生活』に続く稲垣えみ子さん3冊め。
このタイトルでレシピ本大賞エッセイ賞を受賞。

食べることは生きること、料理ができれば生きていける、
という考え方は前著にも通じる。


本書に即発されて土鍋でご飯を炊いてみました。
結果、だいぶやわらかめになってしまったのだけど、
いつもはやわらかいご飯が苦手な私ですがこれはこれでおいしいかもという感じでした。

「野菜の皮もむかない」っていうのは勇気のでる調理法です。

たとえば、自分で育てたゴーヤでゴーヤチャンプルーを作って食べたとき。
いつもより丁寧に作ったということもあるけど、素直においしかったし、
なんというか幸福感を感じた。じつは幸せってすごくシンプルなものだと思う。


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