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本『アンデルセン童話集 3』

アンデルセン童話集 (3) (岩波少年文庫 (007))

『アンデルセン童話集 3』
アンデルセン
大畑末吉 訳
岩波少年文庫

大畑末吉訳による『完訳アンデルセン童話集』は全7巻だが、
岩波少年文庫では3巻におさめられており、その最終巻。

有名なところでは『赤い靴』、『雪の女王』を収録。
『赤い靴』ってこんなに殉教的な話だったんだ。

『雪の女王』は子供の頃、レコード付きの紙芝居をもっていたので
話は知っているつもりだったのだけど、完訳版だと結構長い
(そして残念なことにそれほどおもしろくない)。
行く先々でカラスから山賊の娘まで、いろんな人がゲルダを助けてくれるんだけど、
それがゲルダ自身の持つ「やさしい罪のない心」の力だと言われても。
雪の女王は思っていたより悪い人でもないし、カイのヘタレっぷりはあいかわらず。

「いったい、あんたのために世界のはてまでいくほど、
あんたに値打ちがあるのか、あたしは知りたいね。」

『びんの首』、『古い家』など時の移り変わりを描いた作品が印象的。
白眉は『「あの女はろくでなし」』。
すごいタイトルですが意味がわかると、アンデルセンの母親への愛と尊敬が感じられます。

ちなみに昔『アンデルセン物語』というアニメがあったのだけど
(1971年放映なのでさすがに再放送を見たのだと思われ)、
そのなかで『氷姫』という話が結構トラウマでした。
タイトルが『雪の女王』に似ているけれど別の話。
氷姫に気に入られた男の子が成長して青年になると、
彼の結婚式の前日に指輪を取りに海へと潜ったところ
氷姫に連れ去られるという、ホラーのような物語。
岩波少年文庫版には収録されていないけれど、
『完訳アンデルセン童話集 5』に収録されているようです。

アンデルセン童話集って子供向けじゃないよなということを再確認した3冊でした。

<読書メモ>

その絵の下のガラスのうしろに、ひからびた花たばがかけてありました。
これもきっと五十年たっているのかもしれません。そのくらい古く見えました。
大きな時計のふりこが、いったりきたりして、針がまわっていました。
すると、へやの中のものがみな、いっそう年をとりました。

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